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2013年8月30日金曜日

ABAの観点から会社の給与の仕組みを考えてみる

たまには子育てとは関係ない話題を。

ABAは障害をもった子供に有用なだけではなく、定形の子供にも有用なことは以前述べましたが、もちろん、子供だけではなく大人にも有用です。

具体的な適用例としては、家事をしない夫にたいして家事をさせるとか、遅刻する新入社員を教育するといった例があげられるでしょう。

一応営業部門に属するワタクシとしては、コミッション、営業報酬の制度(の問題点)についてABAの観点から考えてみたいと思います。

1.契約を獲得するプロセスではなく、結果に対して報酬が支払われている
一般的な営業報酬の制度は、契約がとれたら、それに応じて営業報酬が支払われる仕組みだと思います。契約が取れるかどうかは、確かに重要ではありますが、相手のあることですし、結果よりも正しい行動を行っていたかどうかのほうが重要なはずです。すばらしい働きをしたのに、成約しなかったり、たいして働いていないのに契約がとれてしまうと、強化子としての報酬の役割が機能しなくなってしまいます。

2.好子(お金)が支払われるまでにタイムラグがある
一般的に、営業報酬の支払いは、4半期に1度だったり、半年に1度だったりします。行動を強化するにあたって、即時に強化することは非常に重要です。報酬の支払いが遅れると、行動と報酬との関連が薄れ、正しい行動が強化されにくくなります。支払いまでの期間をできるだけ短くするか、トークン・エコノミーを取り入れる必要があります。

3.トークンの仕組みが不明瞭、不公平
契約が取れた瞬間に報酬を支払うのは難しいですから、実際にはトークンの仕組みが採用されているケースがほとんどだと思います。契約金額がクレジットされてノルマを達成したら報酬が支払われるという仕組みもトークン・エコノミーのひとつといって良いでしょう。ここで問題になってくるのは、ノルマが変更されたり、トークンが剥奪されたりするケースがあることです。トークン・エコノミーは信頼関係と一貫性の上に成り立っているシステムですから、このようなことがあると一気にやる気をなくしてしまいます。

以上が、ぱっと思いついた営業報酬制度の問題点です。
その他にも、社員の良い行動を増やすという観点では、
  • そもそも会社にとってプラスの行いをしても評価しない
  • 成績の上がらない社員に対して、圧力をかけるなど、合理的でない管理手法を用いている
といった問題点があるケースもあるでしょう。
あ、特定の会社を念頭においているわけじゃないですからね、、、

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