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2013年6月30日日曜日

オモチャを投げる行動を止めさせる

以前、オモチャを投げることについて書きましたが、今回は具体的な対策について書いてみたいと思います。

うちに木のレールと汽車?のオモチャがあるのですが、モキチさんは線路が壊れるとキレます。
そして、けっこうずっしりとした重さのある線路を投げます。基本的には何も無い方向に投げてくれるのですが、至近距離から顔や体に投げつけられることもあります。当然大丈夫ではなくて、アザができたりします。しかも、一度投げたら終わりではなく、何度も拾っては投げます。

環境調整という意味では、オモチャを別のものに変えてしまったり、線路が壊れないように固定してしまうという手段が考えられますが、あまり良い方法ではないですね。

ということで、ABA的に対策をとる必要があります。ポイントは以下の2点です。

  1. レールを投げつけられても線路を直さない(消去)
  2. 代替行動を教える(DRA)

まず、レールを投げられても絶対に線路を直しては行けません。そして、投げなくても線路を直してもらえるということを教えなくては行けません。具体的には、線路を渡してあげて、手で渡せるように何度も練習させます。当然、最初のうちは渡せずに投げつけてくるのですが、その度に拾ってこちらに渡せるようになるまで根気強く繰り返します。そして、うまく渡せたら線路を直してあげます。その時、笑顔で、褒めることを忘れないようにしましょう。

モキチさんはまだ完全にはできませんが、練習あるのみです。

ちなみに、こういう内容の記事を書いていると、いつも冷静に対処できているようですが、疲れて家に帰ってきて、ガンガン重い物を顔に投げつけられているとそういうわけにも行きません。冷静さと一貫性、そして根気強さが大事ということはわかっているのですけどね、、、

2013年6月28日金曜日

あれっと思ったこと

診断が出る前に、あれ、この子なんかおかしいなと思った点を思い返してみました。

  • 独り言が多い。
  • 痛みに強い。ものすごい勢いで転んでもめったに泣きません。
  • 本を読まずにひたすらパタパタページをめくる。
  • 目がなかなか合わない。
  • 人見知りしない。
  • ひたすら遠くに走っていく。
  • 横を見ながら走って電柱に激突する。
  • 体を左右に揺する。
  • 偏食。

そして、なにより大きかったのはコミュニケーションがとれてる感じがしなかったことです。欲しいものがある時に切れたりと意思表示はするようにはなったわけですが、なんと言うか一方的なのですよね。2歳くらいになるまで、うちのことを親と思っていたかも怪しい気がしています。

幼児はいろんな面で未発達ですから、定型のお子さんでも自閉症的な行動をとることも多いです。なので必要以上に心配する事はないと思いますが、あれ、ちょっとおかしいなと感じたら早めに対応することをオススメします。将来的に問題無かったとしても、療育を受けること自体悪いことではないですからね。

2013年6月26日水曜日

すずしいの~

モキチさん、扇風機が好きです。
回っている扇風機を何故か「すずしいの~」と呼んでます。

問題は、扇風機を止めるとキレてしまうこと。
「すずしいの~」と泣き叫んで、扇風機に噛み付きます。謎。

とりえあず、スイッチを入れて自分で回せるように教えたいと思っています。
「スイッチいれなよ」とスイッチを指差してあげると、自分でいれるときもあるのでもう一息かなぁ、、、

自閉症児は回るものが好きな傾向があるようですが、何故でしょうね。
視覚的な刺激が心地よいのでしょうか?
モキチさんも、扇風機、洗濯機などは大好きです。
そういや、小さいときにメリーがとまると泣いちゃって、ひたすら回すハメになって、電動にしときゃ良かったと思ったことがありました。

2013年6月25日火曜日

自閉症児のための絵で見る構造化

学校内、家庭内、職場などでの構造化の実際の様子をイラストで説明した本です。
構造化が有効なんだということは感覚的に理解していても実際どんなもんなの?という疑問が解消します。

正直、この本を読む前(読んでいる間も)は、あんまり構造化し過ぎると逆に社会に適応できなくなるんじゃないかなとか、
うちの子はそこまで構造化する必要ないんじゃないかなぁと思っていたのですが、巻末の佐々木氏によるまとめを読んで考えを新たにしました。

一般社会での適応を可能にするためにこそ、特別な配慮のある教育をするということなのですね。

本書の大部分は具体的な構造化の例になっており、構造化を行う際の参考になりますが、
それだけではなく、TEACCHの思想を理解できるという点で、お勧めできる本と言えます。

2013年6月22日土曜日

オモチャを投げる

モキチはアンパンマンのオモチャが好きだったのですが、電池が切れたり、モードが切り替わって自分の思っているのと違う反応だったりすると、何度も投げたり、壁にガンガン叩きつけたりして怒ってしまいました。

投げて壊されてしまってはたまらないので、慌てて対応していたわけですが、今考えるとそれによってますますモキチの行動は強化されていたんだなぁということがABAを勉強して分かりました。

もし、当時ABAの知識があったら、違う対応ができていたと思うのですよね。
まぁ、このケースはもう少し理解できるようになるまで、触らせないというのも正解だったかなぁという気もしますが、、、

子育てのスキルも数をこなすほど上達すると思うのですが、多くの人は何度も実践する機会が無いんですよね。幼児に対する対応方法がもう少し共有されていたら、子育ての負荷も軽減されるのではないかと思います。

一方で、幼稚園の先生という子育てのプロと言っていい人達の指導方法がものすごい素晴らしいものかというと、ちょっと疑問ではあります。ABAが全てとは言いませんが、個人的にはもう少し科学的なアプローチをとっても良いのではないかなという気がしています。

まぁ、いろんな考え方があるので、ABA的な考え方になじまない人もいるんだろうなぁとは思います。
おもちゃを貸してあげられるようになった子供に対して、「優しい心が育まれたから」と考えるか、「褒められることが好子として作用したから」と考えるか、この違いはかなり大きいのですよね、、、

この辺の価値観についてはまたどこかで考えてみたいと思います。

2013年6月20日木曜日

トウサンカイシャ!

モキチさん、うちらやおじいちゃんと遊べないときには、「トウサンカイシャ」、「オジイチャン、ネンネ」、などの言葉を呪文の様に繰り返して納得しているようです。

他にも、「カアサン、オウチ」や「トウサン、トウキョウ」というパターンもあります。
また、ジュースがもう飲めない時も、納得すると、「ジュース、からっぽ」と繰り返しています。納得するまでが大変だったりするのですが、空っぽになった容器を見せるとたいてい納得してくれます。

先ほど、象のぬいぐるみを取ってと頼んだら、「ぞ~うさん、ぞ~うさん」と歌い出したのですが、その次の歌詞が、「カイシャ!」でした、、、

無意識なのかもしれませんが、韻を踏む感覚みたいなものはあるんですかね。

2013年6月19日水曜日

早期集中介入型のABAについて

自閉症の子供に対して、早い段階で集中的なABAのトレーニングを行うことでで自閉症が劇的に改善するという考え方があります。早期集中介入法(Early Intensive Behavioral Intervention:EIBI)、通称ロヴァース法と呼ばれているものです。

具体的には2歳から3歳の早い段階で週に20-40時間のトレーニングを行います。
ABAのトレーニング自体には効果があるのは確かでしょうが、私はこの考え方に若干否定的な立場です。

これだけのトレーニングを行うことは、当然ながら子供にとってストレスになるでしょうし、子供だけでなく親への負担も相当なものです。セラピストを雇うにしても金銭的に厳しいでしょう。そして何より、ここまでやっても、自閉症の症状が完全になくなる訳ではないということです。

ある閾値を越えると”完治”するなら、やる価値はあると思いますが、そんな話は無いようですし、、、実際にはほとんど効果の無いケースもあるようです。

子供のために全力を尽くさないのか?っ言われちゃうと困っちゃいますが、親が燃え尽きちゃったら結果的に子供のためにならないと思うのですよね。

早期に療育を開始することが良いのは間違いないですが、長時間やればやるほど効果があり、40時間やらないと意味が無いという考え方には賛成できないということです。

また、机に向かってガッツリトレーニングをしても、それを日常生活に活かせなければ意味がありません。トレーニングに集中するよりは、日常のあらゆる場面で、療育的な意識をもって接することが大事なのではないかなぁと思います。

ということで、基本的にはTEACCHやABAの良いところを取り入れつつ、DTT的なトレーニングにとらわれずに継続可能な療育を行なって行こうと思います。
(この辺の考え方は人それぞれだと思います。ロヴァース式の療育にチャレンジされる親の意思を否定しているわけではありません。)

2013年6月17日月曜日

ゆっく~り

モキチさん、ドアをバタンバタン閉める楽しさに目覚めたようです。
部屋のドアをものすごい勢いでバターンと閉めたり、椅子に登ってつり戸棚の扉をバタンバタン閉めたりします。そして椅子からドスンと飛び降ります、、、、

そこで、バターンと閉めたらその後でゆっくり閉めなおさせて褒めてあげることにしました。
最初は、一緒にゆっくりとしめてあげます、その後はゆっくり閉めたときに褒めてあげます。
代替行動の分化強化(DRA)ってやつですね。

その結果どうなったかと言いますと、、、

扉を一度バタンと閉めてからもう一度開いて「ゆっく~り」と言いながらゆっくり閉めなおすというあまり意味のない状態になっております。

なかなか上手くいかないものですね、、、
まぁ、「ゆっくり」という言葉は覚えたっぽいので良しとしよう。

2013年6月16日日曜日

あぶな~い!

「危ない」って概念を理解するのはなかなか難しいようです。

モキチさんは、良く椅子の上に登って体を振っているのですが、
「危ないよ!」というと、笑顔で「あぶな~い」と言ってきます。
転びそうになったときも、笑顔で「あぶな~い」と言ってきます。道路で車が横を通った時もそうです。親の真似をしているので使用場面としては間違っていない気もしますが、楽しいものだと思っていそうです。

まぁ、自閉症云々というより、抽象的な概念を理解するのは子供にとっては難しいことなのだと思いますが、物の名前と違って、視覚で理解し難い分、自閉症児にとってはより困難が伴うのでしょう。

言葉とは関係無いのですが、道路に飛び出て行ったり、危険を察知する能力が弱いのも問題です。目を離したら10分以内に車に轢かれるのではないかと思います。

ちなみに、危険を恐れないからといって、勇敢かというとそれも全く別の話です。モキチさんは自分が怖いと思ったものに関してはかなり慎重です。

2013年6月15日土曜日

ブログの更新頻度について

なんだかんだで、ほぼ毎日のように更新しています。
こんなペースで続くわけが無いのですが、少なくとも年内は、最低3日おきに更新したいと思っています。そして9月まではこのペースは確実に維持されます。なぜなら、、、既に記事がストックされているからです。

毎日記事を書いているわけではなく、思いついた時に少しずつ書いています。そして一応読めるレベルになったら3日毎に公開をスケジューリングしているんですね。ただ、これだとタイムラグがあるんで、日頃の出来事をこの間に差し込んでいます。また、記事を書いた時点より知識が増えていたり、考え方が変わっていたりするので、公開の前に記事の内容を書き直したりしています。

現時点で、スケジュール済みの記事、下書きの記事、ともに30個くらいあります。この30個の下書きを書き終えれば年末までの記事が完成したことになります。

今はいろいろと学ぶことも多いのでネタも沢山ありますが、段々なくなってくるのだと思います。来年は週に1回出来ればいいかなぁという感じでしょうか。

昔旅行の記事を100本近くブログにアップしたことがあるのですが、後から読んでみると色々と思い出してなかなか楽しいのですよね。単なるABAの理論だと専門書を読めば良いって話になっちゃいますから、こどもの成長の記録と絡めて記事にして行きたいところです。

2013年6月13日木曜日

おかあさん☆おとうさんのための行動科学

この本は特に自閉症を対象にした本ではありません。
行動科学という名前になっていますが、内容としてはABA(応用行動分析)の話です。

ABAは自閉症に対してだけでなく、子育てやビジネス、スポーツ教育などにも有効な手法です。
この本には、子育てをするにあたって、子供を自発的に行動させるための方法が説明されています。

具体的なトピックとしては、こどもの褒め方や叱り方、ポイントカード等を使った手法や、父親を育児に参加させる方法などが取り上げられています。

ABAというと、どうしても難しい理論の話になりがちですが、この本にはそういった堅苦しさは全くありません。ABAについてのはじめの1冊としてオススメです。

2013年6月12日水曜日

お勧めのトレーニング箸

このお箸、超お勧めです。

エジソンのお箸も持っているのですが、こちらのほうが格段に良いです。
理由はいくつかあります。

まず、エジソンのお箸は、指を入れるリングがついているのですが、そこからリングが無い状態に持っていくのが厳しいです。普通の箸とギャップがありすぎるのですよね。
また、開く動作は意外と難しいので、バネ等で跳ね返りがあったほうがはるかに使いやすいのですが、エジソンのお箸にはそういった仕組みはありません。箸の先端の形状は良い気がするのですけどね。

その点、このお箸は3つのステップで、通常のお箸が使えるようにステップアップしていくことができます。スモール・ステップはABAの基本ですね。

また、箸を開く方向に力が掛かっているので、かなり早い段階で、使いこなすことができ、達成感を味わいやすいです。作業療法士が開発に関わっているというのも納得です。

机の上においておいたら、朝箸を見つけて「やるー」といって持ってきたので、その場で握らせてみたら、すぐにまるめたティッシュをつかむことができました。
その後、お皿からお皿に箸でつまんで、何度も移動させて練習していました。

モキチさんは、皿から皿に物を移すのが好きなので、ティッシュで遊ばせましたが、本当は、好きなものを食べさせるのが良いと思います。
あとは忘れずに褒めてあげましょう。

最終的には、パンをちぎっておいておいたら、自分で箸で食べていました、、、まぁ、いいか。

2013年6月10日月曜日

プロンプト

プロンプトとは、弁別刺激に対する補助的な刺激です。
何を言ってるかわからないかと思いますが、わかりやすく言うと、ある状況で適切な行動を起こしやすくするための、手がかり、ヒントのことです。

子供が独力でできない課題に対してはプロンプトを与えてやることが必要です。

プロンプトの種類としては、大きく分けて、刺激プロンプトと反応プロンプトの2つがあります。
たとえば、選択肢に下線を引いておくなど、弁別刺激そのものを変化させるものを刺激プロンプト、他人がヒントを与えてあげるようなものを反応プロンプトと呼びます。

さらに、言葉によるもの、視覚によるもの、位置によるもの、ジェスチャーによるもの、身体的なものなどに分類できます。

前回書いた海苔の例ですと、

海苔を目の前に持ってきてアイコンタクトを取りやすくするのは位置プロンプトの例ですし、ちょーだいと言えるように、なんだっけ?と聞くのは言葉によるプロンプトです。

オモチャなどの遊び方を教える際には、身体的なプロンプトを使うケースが多いですね。
こどもの後ろ側にポジションをとって、手をとって教えてあげるのが良いみたいです。

言葉によるプロンプトは効果的なのですが、自閉症児は言葉によるプロンプトが無いと行動しないというパターンに陥りやすいようなので気をつけましょう。プロンプトは徐々に減らしていく必要があります(プロンプト・フェーディング)。身体的なプロンプトの方が減らしていくことが容易のようです。
(一方で、言葉によるプロンプトで済むなら身体的なプロンプトは用いるべきでないという考え方もあるようです。)

2013年6月9日日曜日

プレ幼稚園 第6話 進歩

その後のプレ幼稚園ですが、結論からいうと何とかなっています。

ただ、部屋を移動する際にみんなとは一緒に移動できず。
廊下からみんなが遊んでいるのを眺めているようです。

次の日は、その前の日より少し近くで見ていたらしいので、進歩はしているのかもしれません。

細かい変化はいろいろとあって

  • 「幼稚園行くよ」というと「せんせー」と言う
  • カバンを自分でもって歩きたがる
  • 下駄箱の靴をとる

といった感じです。
いろいろと刺激は受けているのかなぁと感じます。とりあえず幼稚園自体は嫌いじゃなさそうです。

先日、療育センターから、障害児の受け入れ実績のある幼稚園のリストをもらったのですが、その中にこの幼稚園の名前がありました。家から送っていくのにも便利ですし、綺麗で良い幼稚園だとは思うのですが、どこまで対応できるのかなぁという疑問はあります。受け入れ実績があるというのと、専門性があるというのは別の話なんですね。

一方で、バスで数10分かかる障害児専門の学校も紹介されました。障害児専門のトレーングをつめるということは良いことだとは思うんですが、ちょっと遠いし、正直、”施設”っぽいところに入れることに少し抵抗が無いわけでもありません。

悩ましいところです。
とりあえず、現在の幼稚園でなんとかなるなら、しばらくはそれで良いかなぁという気もしています。

2013年6月7日金曜日

海苔を使った「ちょうだい」のトレーニング

モキチは海苔が好きです。

海苔は、安いですし、ちぎって少しずつ与えられるのでABAのトレーニングに向いています。いくらあげてもお腹一杯にもならないですしね。

海苔を使って、ちょうだいと言えるように練習してみました。
以下のような感じです。

まず、アイコンタクトをとります。
目が合うまで待つのが良いですが、なかなかあわない場合には、海苔を自分の顔の近くに持っていくと合いやすいです。

ちょうだいと言えたら、海苔をちぎってあげて誉めます。
最初は自分からちょうだいと言えないでしょうから、ちょうだいと言って真似させても良いでしょう
一度言える様になったら、自発的にちょうだいと言えるまで待ちます。

子供に言葉を促すためにヒント(プロンプト)を与えるのはなかなか難しいのですが、なんだっけ?って聞いたり、ん?って顔をして子供にちょうだいと言わせましょう。別の家族がその場にいる場合には、ちょうだいと言ってもらってその人に海苔をあげるのも有効です(モデリング)。

ちょっとやっただけですが、笑顔でちょーだいと言えるようになりました。

こういったトレーニングは割りとすぐに効果がでるのですが、重要なのはこれを般化させることなのですよね。自閉症児は般化の能力が弱いので、海苔にたいしてはちょうだいと言えても、それを別の物や別のシチュエーションで応用できないケースがあります。極端な話、「食卓で父親に対してちょうだいというと海苔がもらえる。」という認識をしている可能性があるということです。

日常生活のなかで、いろんなものや、いろんな場所でちょーだいと言えるように日々工夫していきたいと思います。

2013年6月6日木曜日

プレ幼稚園 第5話 教育方針とか

朝、モキチさんを連れて行った際に先生とお話をしてみました。

園としては、どうしてパニックになるのか良く分からないのでもう少し様子を見たいとのこと。多少泣いても放っておいてかまわない的なことを伝えたところ、「それって教育かな?と思うんですよね」 とのこと。

教育方針とか思想とかの話になっちゃうと危険な香りがしたのであまり突っ込んだ議論をするのはやめておきました。

おじいちゃんと一緒の時に中に入らなかったのも、泣いたら嫌なことを回避しておじいちゃんと楽しく遊べるからだと思うんですよねーという話をしたら、「そういうこと分かってるんですかねー」とのコメント。「いや、わかるっしょ、というか、ラットとかハトでも学習するんだから人間様には余裕だと思うんですよねー」

、、、とは言いませんでした。

とりあえず、園の方針が分かったので良しとします。
園としては、泣いちゃうのは何か嫌なことがあるからだから、その原因を理解して取り除いてあげたいとの方針みたいです。

いや、とっても良い話だと思うのですよ。なんつーか優しいのですよね。
その優しさに包まれて、のびのびと育っていけたら良いと思います。

一方で、自閉症児の扱いに関する知識はほぼ皆無という印象を受けました。障害者の受け入れ実績があるらしいのですが、とてもそうは思えない感じです。自傷行為とかに対応できなさそうなので、ケアしておく必要がありそうです。

で、肝心のモキチさんはというと、、、、
最初部屋に入るときにぐずったようですが、女の子が誘ってくれたら遊びモードに切り替わり、結局2時までなんとかなったようですw
そんなもんですよねー

マジ女神。ありがとう。しばらく頼む。

2013年6月5日水曜日

言葉の遅れ

モキチさんは言葉が遅れています。
2歳半の時点で、だいたい1年遅れと言われてしまいました。

物の名前はそれなりのスピードで覚えていくのですけどね。
2語文というほどじゃないですが、

パン、ナイー
イチゴ、ナイー
ジュース、アルー

くらいは言います。
動詞は、飲む、行く、出る あたりでしょうか。
はんたい、うら、イッパイ、おっきい、ちいさい、などの抽象的な言葉も一応理解しているようです。

最近は「トウサン、カイシャ」というのも覚えました。とりあえず父親がいない時に使うことはわかっていそうです。現時点である程度言葉は出ているので、将来的には会話はできるようになりそうな気はしています。

言葉よりも、パニックに対する対応や、社会性を身につけさせることが重要かなぁと思っています。

ちなみに、モキチさんが最初に覚えた単語は、「おいしー」でした。
いつもブツブツ謎の言葉を話していましたし、形容詞から覚えるなんて、言葉を覚えるのが早いに違いない、みたいなことを言われた気がします、、、

最近はなくなりましたが、怒ったときに泣きながら「おいしー」って叫んでました。彼にとっては、「おいしー」が唯一の表現だったんですね。

2013年6月4日火曜日

アイコンタクトのトレーニング

モキチさんは目が合いにくいです。

本人が乗り気の場合は呼べばこっちを見ますが、何回呼んでも振り向かないケースもありますし。自分からこちらの目を見てくることは少ないです。他の子供と会うと、全然違うなぁと思います。

そこで、意識的にアイコンタクトの訓練をしてみることにしました。

訓練と言っても、現時点では、いわゆるDTT(Descrete Trial Training: セラピストと子供が机に向かってガッツリお勉強するスタイルのものです。)ではなく、
声をかけて、目があったらハイタッチをしたり、誉めてあげる、食事の際に目があってからパンをあげる、子供が何かを求めてきた時は目が合うまで無視する、などの日常生活の中での小さなことの積み重ねです。

ポイントは、以下の2点だと思います。

  • うまくできない時は適切なプロンプト(手がかり)を与えること
  • パンなどを与える時は、必ず言葉でも褒めてあげる事

プロンプトとしては、パンなどの好子そのものを、目の近くに持ってくることや、こどもの目線の前に自分が動くことが有効です。できるようになったら徐々に減らして行きましょう。

また、言葉によって褒めてあげる事をセットにしてあげることで、褒めてあげること自体が好子になっていきます。

最近は以前よりも目が合いやすくなってきた気がします。

2013年6月2日日曜日

プレ幼稚園 第4話 入室拒否

朝、幼稚園の下でおじいちゃんにモキチさんを託して帰ってきました。

えー、結論から言いますと、部屋の前で断固入室拒否して、結局部屋に入れず帰ってきたらしい、、、、

ABA的には、
  1. 部屋に入りたくない
  2. パニック泣き
  3. おじいちゃんとドライブしたり、公園で遊ぶ
という見事なまでの、惨敗パターン。
パニックで得るものは無いということを分からせることが重要なんですが、なかなか難しいですね。日頃おじいちゃんに楽しく遊んでもらっているので、幼稚園に行くことよりも、おじいちゃんと外で遊びたくなってしまったのでしょう。

幼稚園でパニックを起こして、おじいちゃんが回収、その後公園で遊ぶというパターンからは抜け出したいところです。

その後、外の公園でしばらく遊んでお昼ごろにもう一度チャレンジしたらしいのですが、またも激しい抵抗にあい、断念したようです。

どうしたものかなぁ。
まずは、園側がどう考えているのかを含め、話をしてみようと思います。

2013年6月1日土曜日

パニックを減らすには 反作用法

ABCのAをコントロールする先行法に対して、C(Consequences:結果)をコントロールするのが反作用法です。

行動を助長することを強化、抑制することを弱化(消去)と呼びます。
ご褒美となるものを、好子、罰となるものを嫌子と呼びます。

ある行動を強化するには、
好子を提示する(正の強化)
もしくは
嫌子を除去(負の強化)
し、

ある行動を弱化するには、
嫌子を提示(正の弱化)
もしくは
好子を除去(負の弱化)
するというのが基本的な考え方です。

パニックが起きた際に、いろんなお菓子をあげてみたり、周りの大人が注目することがよくありますが、いかに不適切な行動であるかが理解できると思います。
パニックを起こすことが、ご褒美(お菓子や注目)によって強化され、ますますパニックを誘発します。

パニックに対する基本的な対処法としては、

  • 無視をすること(これまで提示されていた好子を除去することにより行動を減らすことを消去と呼びます)
  • 落ち着いたら好きなものを渡してやるなり、やさしい言葉をかけること(他行動の分化強化)

の2点が重要です。
ちなみに、無視をするというのは完全に放置するという意味ではなく、特に目立ったアクションをおこさず、子供の様子を見守るということですので注意してください。
その他、パニックを起こしたら体罰(嫌子の提示)を与えればパニックは減りますが、当然、お勧めできません。

個人的に非常に面白いと思ったのは、子供の行動だけではなく、親の行動にもABAは適用できるということです。

子供がパニックを起こした際に、お菓子をあげて静かになったとすると、親はお菓子をあげることによって、子供が静かになるというご褒美を得たことになります。このことにより、パニックに対してお菓子を与えるという行動が強化されます。完全に悪循環ですね。

ABAの基本的な枠組みを理解することで、パニックに対して冷静に対処できるようになるはずです。暴れている子供を放置するのは気が引けるかもしれませんが、最低限の安全を確保して一貫性のある対応を心がけましょう。

さて、次回はプレ幼稚園の話の続きです。