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2013年10月27日日曜日

言語行動について理解する その3

さて、前回は、エコーイック、マンド、タクト、イントラバーバルについて説明しましたが、今回はマンドの重要性について考えてみたいと思います。

モキチさんにとって、マンドの習得がひとつの大きな山だったのではないかと思います。
はじめはオウム返しで、その後、物の名前を言うようになり(といっても、数種類ですが、、、)、パンなどが欲しいときに言葉で言えるようになったのはかなり時間が経ってからでした。

言葉で言えるようになるまでは、良くパニックを起こして、冷蔵庫や机に頭をガンガンぶつけていました。1歳半過ぎのころでしょうか。ちょっとおかしいなと思って、自閉症やABAなどについて調べ始めたのもこのころだったと思います。その他にも横を見ながら1km以上走っていってしまったりといろいろ怪しい点はありましたが、、、

一般的にロヴァース式のABAでは、まずエコーイックやタクト、イントラバーバルを教え、その後マンドを教えていく流れになっています。確かにこれはこれで理にかなっているのでしょうし、実際、定型の子供はこの順番で言葉を覚えていくのだと思います。

ですが、発達障碍の子供の場合、親が何か手を打とうと思った時期には、子供がそれなりに成長し、既に要求のレベルが高まっているケースが少なくないと思いますし、そのような場合には、そこからロヴァース式のABAを取り入れてもマンドにたどり着くまでが長過ぎて大きなストレスになると思われます。

うちはDTTは行っていませんが、自傷行為が増えてきたときにゼリーや海苔を使って、アイコンタクトとマンドの練習をけっこうやりました。マンドを習得することで、言葉によって要求を通すことを覚えたので、自傷行為も減っていきました。

ちなみに、PECSという手法があるのですが、PECSでは、マンドから学習するのですよね。具体的には、欲しいものが書かれたカードを渡すことでマンドを実現します。自閉症児に適用するには非常に優れたアプローチだと思います。

モキチさんのその他の行動を見ても、マンドを習得してから他者との関わり方が変わってきました。早い段階でマンドを習得することが、単に要求する言葉を覚えるということ以上に重要な意味を持っていたと感じています。(これは親としての感覚であって、厳密な話すると単にそういう時期だっだけという可能性もありますけどね。)

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